「ラブコメ嫌いの俺が最高のヒロインにオトされるまで」――主人公敗北確定、“高橋先輩”が最強ヒロインにじわじわ追い詰められていく写真部ラブコメ。

作品名:ラブコメ嫌いの俺が最高のヒロインにオトされるまで
著者:なめこ印
イラスト:餡こたく
レーベル/出版社:GA文庫/SBクリエイティブ
発売日:第1巻 2021年6月12日/第2巻 2021年10月14日
既刊情報:全2巻刊行(2025年12月時点・続刊未定)
ジャンル:学園ラブコメ/写真部/陰キャ×陽キャ
舞台:高校・写真部

あらすじ

物語の主人公は、高校2年生の男子・高橋。
彼は学校の写真部に所属しているが、いわゆる「陰キャ寄り」で、恋愛にもラブコメ作品にも強い興味はない。好きなのはあくまで「写真」であり、カメラを通して世界を切り取ることこそが、かつての“夢”だった。

しかしその夢も、とある出来事がきっかけで諦めかけてしまった過去を持つ。
写真部も部員不足で廃部寸前という状況で、高橋は半ば惰性のようにカメラを握り続けていた。

そんな写真部に現れたのが、学校一の美少女と名高い後輩・水澄さなである。
さなは雑誌の読者モデルもこなす人気者でありながら、「写真部に入部する代わりに……高橋先輩に私を撮って欲しいんです」と、なぜか“冴えない先輩”である高橋を指名する。

「家に遊びに行っていいですか?」
「一緒にお出かけしましょう」
「私たち、カップルに見えるみたいですよ」

さなは、突然現れたにもかかわらず、最初から距離感ゼロの勢いで高橋に迫ってくる。
だが、高橋は“ラブコメ展開”を素直に受け取れないタイプであり、「こんな美少女が、わざわざ俺なんかに近づくわけがない」「絶対何か裏がある」と全力で疑い続ける。

読者から見れば、まさにラブコメの幕開けそのもののシチュエーションだが、当の主人公は頑なに受け入れない。
この「主人公視点の鈍さと疑り深さ」が、作品タイトルにもつながる“ラブコメ嫌い(ラブコメに乗り切れない男)視点”として機能し、王道の構図にひねりを加えている。

一方のさなは、本気なのか冗談なのか測りかねるほどの勢いでアプローチを続ける。
コスプレイベントへの参加や、一対一の撮影など、写真を介した“距離の縮まり方”が丁寧に描かれ、高橋にとっては失われかけていた「写真への熱」が少しずつ蘇っていく。

物語は「この恋は始まった瞬間にオチている」という惹句通り、高橋がどれだけあがいても“主人公敗北確定”であることが暗に示された状態で進む。
ラブコメ的にはお約束の展開を踏みつつも、ラブコメそのものを斜めから見てしまう主人公の心理が重なり、“王道×メタ視点”のバランスがポイントとなる第1巻である。


キャラクター紹介

高橋

本作の主人公となる高校2年生の男子。名字のみ明示されることが多く、作中では「高橋先輩」と呼ばれる。
写真部に所属し、かつては写真を通じて叶えたい夢を持っていたが、過去の出来事をきっかけにその夢を半ば諦め、今は淡々とした学校生活を送っている。
恋愛やラブコメ的な展開に対しては極めて慎重で、「こんなの、絶対に裏がある」と疑ってしまうタイプであり、美少女からの好意を素直に受け取れない。
さなの積極的な言動に振り回されつつも、「写真を撮ること」そのものへの情熱が少しずつ戻っていく様子が、物語のもう一つの軸になっている。

水澄さな

高橋の後輩であり、学校一の美少女と噂されるヒロイン。
雑誌の読者モデルとしても活動しており、外見だけでなくコミュニケーション能力も高い“陽キャ寄り”の女の子である。
写真部が廃部の危機にあるタイミングで現れ、「写真部に入る代わりに、高橋先輩に自分を撮ってほしい」と条件付きで入部を申し出る。
高橋を「先輩」と慕いながら、家に遊びに行きたがったり、デートのような外出に誘ったりと、距離感ゼロで迫ってくる一方で、コスプレイベントへの参加など“自分を撮られる側”としての意識も強い。
なぜ彼女が高橋に撮影を依頼するのか、なぜそこまで積極的なのかという“理由”が物語の推進力になっており、単なるテンプレヒロインではない奥行きを持ったキャラクターになっている。


SNSの反応

  • 「“主人公敗北確定ラブコメ”ってコンセプト通り、高橋先輩が負け続けてて笑う」
  • 「水澄さなの押しの強さと、高橋の疑り深さのギャップが良い。会話劇のテンポが軽くて読みやすい」
  • 「写真部×読モという組み合わせが王道だけど、主人公がラブコメに乗り切れない感じがちょっとメタで新鮮」
  • 「2巻までサクッと読めるボリュームで、ラブコメ入門にも丁度いい感じ」
  • 「ヒロインが可愛いのはもちろんだけど、高橋の“元・夢追い人”としての背景が見えてくると一気に好きになった」
  • 「ガチガチのシリアスではなく、あくまでライトなラブコメなので気楽に読めるタイプの作品」

星評価

キャラクターの魅力・掛け合い:★★★★☆(4/5)
高橋とさなの会話テンポが良く、“疑り深い先輩”と“押しの強いヒロイン”という構図がわかりやすい。さなの行動の理由が徐々に見えてくることで、ただのテンプレから一歩踏み込んだ関係性になっている。

ラブコメとしての読みやすさ:★★★★☆(4/5)
部活・写真・読モという王道の素材に、「主人公敗北確定」というコンセプトが乗った構成で、1巻単体でもきれいに読める。重すぎないノリと分量で、ライトに読みたい層と相性が良い作品である。


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年代別類似作品

1980年代:なし

1990年代:『ラブひな
冴えない男子大学生と複数ヒロインによるドタバタ同居ラブコメ。冴えない主人公が美少女たちに振り回される構図という意味で、王道ラブコメの源流として比較しやすい。

2000年代:『涼宮ハルヒの憂鬱
普通の男子高校生と“最強級ヒロイン”の組み合わせという点で近く、主人公がやや斜に構えた視点からヒロインに振り回される構造が、ラブコメ的な掛け合いとして共通する。

2010年代:『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
恋愛や青春イベントに距離を置く主人公視点で進む学園もの。ラブコメ的展開をどこか冷めた目で見てしまう主人公という意味で、「ラブコメ嫌い」的な感性に近い。

2010年代:『俺を好きなのはお前だけかよ
“モテないと思っていた主人公が、気づけばヒロインたちに囲まれている”という構造を、メタなギャグやサプライズで見せるラブコメ。好意の裏を読んでしまう主人公という点が共通している。

2020年代:『友達の妹が俺にだけウザい
陰キャ寄りの主人公と、距離感ゼロなヒロイン(友達の妹)による学園ラブコメ。ヒロイン側が一方的に距離を詰めてくる構図や、主人公の心理的な戸惑い方が似ており、近年の作品として相性が良い。

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