騎士王の食卓 5巻――騎士の誇りは、湯気の向こうにある。

作品名:騎士王の食卓
作者:ゆづか正成(歴史料理監修:繻鳳花)
出版社/レーベル:講談社(シリウスKC)
掲載:月刊少年シリウス(連載中)
巻数:既刊5巻(最新刊:5巻)
最新刊発売日:2025年12月9日

あらすじ

作品全体のあらすじ
「紅花(カルタモ)の修道院」に住む少年・レノは、騎士に憧れる平凡な少年として穏やかな日々を送っていた。だが、ある日その日常は崩れ、レノは美しくも過酷な中世ヨーロッパ世界へ放り出される。
剣も身分もない少年が、生き延びるために頼れるのは修道院で身につけた料理の力である。食は生存の要であり、同時に人の心をつなぐ手段でもある。飢えや不信が広がる時代に、温かい一皿が「今日を生きる理由」になり、やがて「誰かを守るための力」へ変わっていく。
騎士道への憧れを失わぬまま、現実の荒さを学び、食卓を武器に居場所を切り開いていく――それが本作の骨格である。

5巻のあらすじ
成長を続ける「樫の城」。人が集い、暮らしが回りはじめた城に、危機が迫る。
5巻では、騎士ファルクスが一騎打ちに臨む局面が描かれ、城の命運を左右する緊張が一気に高まっていく。レノにとっても、料理は「腹を満たす」だけの役目では済まなくなる。戦と政治の影が濃くなる中で、食卓を守ることそのものが、城を守ることに直結していく巻である。
(収録料理の一例:丸鶏の野菜詰め焼き)


キャラクター紹介

レノ
本作の主人公。「紅花(カルタモ)の修道院」で暮らしていた少年で、騎士に強い憧れを抱いている。レノの最大の特徴は、武器よりも先に「食」を身につけてきた点にある。中世の世界では、食は贅沢品にも命綱にもなりうる。誰が何を食べられるのか、食が途切れた瞬間に何が起きるのか――そうした現実を真正面から受け止めながら、レノは料理を“生き延びるための力”として磨いていく。
ただ優しいだけの少年ではなく、飢えや恐怖が支配する状況でも「人が人でいられる場」をつくろうとする意志がある。その意志が、旅先や城で出会う人々の感情や関係を動かし、レノ自身の進む道も形作っていく。騎士への憧れは夢想に留まらず、食卓を守るという現実の手触りと結びつき、“剣ではない形の覚悟”として育っていく主人公である。

ファルクス
「樫の城」に関わる騎士の一人。5巻では一騎打ちに臨む展開が描かれ、城の危機と戦の緊張を背負う存在として前面に出る。城という共同体の存続が問われる局面で、現場の最前線に立つ役回りを担う人物である。

エクウス
レノと行動を共にする騎士。

アミア
自分の居場所を求めている少女で、レノたちと関わる。


SNSの反応

「料理漫画なのに“生きる”の圧が強くて良い」
「中世の生活感が濃いのに読み心地が不思議と温かい」
「食が癒しじゃなくて、ちゃんと生存の道具として描かれてる」
「樫の城が育っていく感じが好き。巻を追うほど積み上がる」
「派手さより“暮らしのリアル”で刺してくるタイプ」


星評価

世界観・生活描写:★★★★★(食と暮らしが物語の芯として機能)
ドラマ性(緊張感):★★★★☆(城の成長と危機が噛み合って加速)


関連商品

騎士王の食卓(1〜5巻)
・同作者:騎士譚は城壁の中に花ひらく


年代別類似作品

1980年代:なし
1990年代:大使閣下の料理人(食を通じて人と社会の“交渉”が動く点が近い)
2000年代:乙嫁語り(歴史の中の暮らし・手仕事を物語の熱量に変える点が近い)
2010年代:ダンジョン飯(食の具体が共同体や冒険の推進力になる点が近い)
2020年代:なし

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